【アメリカ運転ルール:上級編】国内なのにパスポート検問?!バック駐車で罰金?!経験者が教えるアメリカドライブのディープな罠

アメリカでの普段の運転や、ハイウェイでの高速ドライブにもすっかり慣れてきたあなたへ。

最後に立ちはだかるのは、広大なアメリカならではの「州ごとの珍ルール」や、日本ではまず遭遇しない「リアルな洗礼」の数々です。

我が家は夫の運転でアメリカ全50州を走破しましたが、その大冒険の裏側では、ガイドブックには絶対に載っていない衝撃のハプニングに何度も遭遇しました。

今回は、アメリカ生活4年の中で私たちが実際に冷や汗をかきながら学んだ、「これを知っておけばトラブルを回避できる!上級編のサバイバル知識4選」をお伝えします。

目次

① 国内移動なのにパスポート?!メキシコ国境近くの「謎の検問」

アメリカ国内の移動は、飛行機も含めて基本的には現地の運転免許証(身分証明書)さえあれば事足ります。そのため、普段のドライブでわざわざパスポートを持ち歩く人は少ないのではないでしょうか。しかし、南部を攻める時はこれが大きな罠になります。

知っておくべき違い: 国境を越えてメキシコに行くわけではないのに、アメリカ国内(カリフォルニア州南部やアリゾナ州など)の幹線道路を走っていると、突然道路上に国境警備隊(Border Patrol)の検問所が現れることがあります。

私たちはアメリカ国内をドライブしまくった中で、実際に2回この路上検問に遭遇しました。

1回目はカリフォルニア南部をドライブ中、側道にある検問所の建物に入るよう看板が立っていたのです。

「え?私何か悪いことしたっけ?!」と訳がわからないまま突入。そこでは「どこから来たのか?」「ビザの種類は?」「野菜や果物は持っているか?」といった基本的な質問をされました。

幸いこの時はたまたまパスポートを持っていたため、「日本人で、仕事の都合でミシガンに住んでいて、今は旅行中です」とスムーズに証明できて事なきを得ました。

2回目はアリゾナ州の、まさに「荒野の真っ只中」。人っ子一人、車1台もいない場所にポツンと検問所があり、不気味でめちゃくちゃ怖かったです。

ビクビクしながら入っていくと、迎えてくれたのは優しい若いオフィサーで、同じく身分確認だけで優しくすぐに解放してくれました。

アメリカ在住の皆様、他州へドライブ旅行(特に南部エリア)へ行く際は、国内であってもパスポートを持参してください。運転免許証だけではビザの種類まで説明がつかないため、あらぬ疑いをかけられないための必須アイテムです。

② フロリダの罠!「後ろ向き駐車(バック駐車)」でまさかの罰金?!

日本では、駐車場には「バックで綺麗に後ろ向き駐車」をするのがドライバーの美徳とされていますよね。しかし、これがアメリカの一部の地域では法律違反になることがあります。

知っておくべき違い: フロリダ州などのリゾート地や一部の自治体では、【Head-in Parking Only(前向き駐車限定)】というルールが存在します。これは、後ろ側にしかナンバープレートがない州の特性上、警察が巡回時にナンバーを確認しやすくするため、また排気ガスで建物の壁や植物を汚さないための景観維持が目的と言われています。

フロリダの観光地にある公共の駐車場に車を停め、ウキウキで観光を楽しんで車に戻ってきたときのこと。

ワイパーに怪しい紙が挟まっていました。「は?なんだこれ」と開けてみると、まさかの罰金(Fine)のご案内……!

「綺麗に枠に収まってるし、時間も守ってるし、意味不明!」とイライラしながら周囲を見渡すと、ひっそりと「前向き駐車限定ゾーン」の看板を発見。観光が楽しみすぎて、駐車料金ばかりに気を取られて看板を見落としていたのです。

泣く泣くレンタカー会社に連絡し、指示通りクレジットカードで罰金を支払いました。 アメリカの駐車場では、「郷に入っては郷に従え」。料金だけでなく、駐車の向きを指定する看板がないか、必ず確認する癖をつけましょう。

③ 万が一の「プチ当て逃げ」に遭遇したら?銃社会アメリカでの対応

広大なアメリカを走り回った我が家ですが、近所で一度だけ、小さな「当て逃げ」の洗礼を受けました。

ハプニングのリアル: 赤信号で停車していると、後ろから「ガッ」という鈍い音が。後ろの車が軽ーく追突してきたのです。降りてきたのは高校生くらいに見える若い女性3人組。「保険に入っているから警察には連絡しないで!」と懇願されました。 しかし、こちらは会社のリースカー。「それはできないから警察と保険屋に連絡するね」と伝え、ダッシュボードから保険の書類を取り出している一瞬の隙に、彼女たちは車を急発進させて逃げてしまいました!

慌ててスマホで相手のナンバーを写真に収めたため、警察に通報することは可能でした。

翌日、会社のアメリカ人のボスや同僚に話すと「地方の交番(ポリスステーション)に行った方がいい」と言われましたが、幸いにも傷は言われなければ気づかないレベル。

大事にしたくなかったので、結局通報は見送りました。なぜ深追いをしなかったのか。それはここが「銃社会アメリカ」だからです。

アメリカでは自分の意見や主張をはっきり言うことが美徳ですが、それと同時に、見ず知らずのトラブル相手を怒鳴りつけたり、怒りに任せて車で追いかけたり(深追い)するのは絶対にNGです。

相手が銃を持っているリスクを常に頭に置き「ある一定のラインで、自分たちの命と安全を確保するためにあえて身を引く」。これこそが、アメリカで生き残るための最も大切な大人の知恵です。

④ 冬のミシガンの恐怖!完璧な除雪の裏に潜む罠とスピン

私の暮らしたミシガン州の冬は過酷です。氷点下10度以下になるのはザラで、雪も頻繁に降ります。

知っておくべき違い: 意外かもしれませんが、ミシガンは除雪車と融雪剤(塩)のシステムが完璧なため、幹線道路は翌朝にはピカピカになります。かなりの大雪でない限り、幹線道路は快適に走れます。 また、アメリカではスタッドレスタイヤではなく「オールシーズンタイヤ」が基本で、チェーンも巻かずに冬を越します。

私は日本の南関東育ち。雪が降ったら「絶対に運転せず、バスや電車を使う」のが当たり前の人生でした。

しかし、ミシガンのプチ田舎には電車もバスもありません。雪が降ろうが槍が降ろうが、自分でハンドルを握るしか道はなかったのです。

最初の冬は怖くて怖くて、毎日震えながら通勤していました。アメリカ人の同僚に「雪道の運転が怖すぎる」とぼやいたところ、「ずっとここに住んでいる私だって怖いのよ。でも絶対に慣れるから大丈夫、慎重にね!」と励まされ、その言葉通り2年目に入る頃には恐怖心も薄れていきました。

しかし、事件が起きたのは慣れきった生活4年目の冬。 朝早い通勤途中、見た目は普通の雪が積もっているだけに見えた一般道の下り坂で右折した瞬間、車が一気にスピン!壁に激突する寸前までいき、頭が真っ白になりました。

おそらく雪の下が凍りついた「ブラックアイスバーン」だったのだと思います。 幸い、時間が早くて周囲に他の車がいなかったため、何事もなかったかのように車を切り返し、平静を装って出社しましたが……心臓はバクバクで猛烈に恥ずかしかったです。

「雪道の運転は、慣れた頃が一番危ない」。身を以て知った教訓でした。

まとめ:3部作の最後に

全3回にわたってお届けしたアメリカの運転サバイバルルール、いかがでしたでしょうか?

初級編のスクールバスに怯えていた頃から始まり、中級編のハイウェイ合流、そして上級編のスピンの恐怖まで、振り返ればたくさんの冷や汗をかいてきました。

しかし、これだけたくさんのハプニングや洗礼を経験したポンコツの私でも、最後には日本からの出張者をアテンドし、同僚を送り迎えできるまでのドライブ大好き人間になれました。

一歩一歩、焦らずに。

アメリカでのドライブライフが、安全で最高の思い出になることを心から応援しています!

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