「アメリカでレンタカーを借りたいけど、何から始めればいいかわからない」 「右側通行って本当に大丈夫?保険は何に入ればいい?」
そんな疑問を持っている方に向けて、予約から返却まで全部まとめました。
私はアメリカ駐在帯同中の4年間でアメリカ全50州をレンタカーで走り回った経験があります。最初は不安だらけでしたが、準備さえしっかりすれば難しくありません。この記事を読めば、初めてでも自信を持って予約・出発できるはずです。
予約前に準備する3つのもの

1. 国際免許証(IDP)
国際免許証は、日本の免許証の内容を英語に翻訳した公式書類です。アメリカの多くの州やレンタカー会社で提示を求められます。日本出国前に運転免許センターや警察署で申請して取得してください。免許センターでの申請は、即日発行してもらえますので、大変便利です。手数料は2400円程度です。
POINT
・まず、国際免許証は日本の免許証原本とセットで使うものです。国際免許証だけでは意味がなく、原本がないと100%貸してもらえません。両方必ず持参してください。
・万が一、警察の検問や事故の際に国際免許証がないと、無免許運転と見なされる可能性があります。面倒でも必ず準備しておきましょう。
2. クレジットカード
アメリカでは、クレジットカードは「支払い手段」以上の意味を持ちます。個人の信用証明として機能します。
デビットカードや現金だと貸し出しを断られるか、多額のデポジット(保証金)を要求されることがあります。必ずクレジットカードを持参してください。
また、カードによってはレンタカーの保険が付帯しているものがあります。持っているカードの補償内容を事前に確認しておくと、現地での保険料を節約できる可能性があります。
3. パスポート
レンタカー契約時には、合法的な滞在を証明するパスポートの提示が必要です。必ず携帯してください。
レンタカー会社の選び方|実際に使って良かった3社を正直レビュー

アメリカのレンタカー会社は数多くありますが、ここでは私が実際に使ったことのある3社(グループ)を正直にレビューします。使ったことのない会社は紹介しません。実体験をもとにした情報なので、ぜひ参考にしてください。
Hertz(ハーツ)|大手の安心感とカスタマーサービスの手厚さ
アメリカ全土どこにでも拠点があり、知名度・信頼性ともにトップクラスのレンタカー会社です。私たちもアメリカに住み始めた頃、何度か利用しました。
良かった点
- ネット予約がわかりやすく、初めてでも迷わない
- 対応が丁寧で、スタッフの質が安定している
- 定期的にキャンペーンをやっていて、タイミングが合うとかなりお得に借りられる
実際のエピソード フロリダ旅行中、前向き駐車指定の駐車場に後ろ向き駐車をしてしまい(看板に気づかなかった…)、罰金を切られるというトラブルに見舞われたことがあります。動揺しながらHertzのカスタマーサービスに連絡したところ、親切に対応手順を教えてくれて本当に助かりました。トラブル時の対応力は、大手ならではの強みだと感じました。
こんな人におすすめ 初めてアメリカでレンタカーを借りる方、万が一のトラブル時にしっかりサポートしてほしい方に特におすすめです。
Avis(エイビス)|安定感と車の質の高さで選ぶなら
エイビスはイギリス在住中にほぼ毎回使っていた会社で、アメリカでも数回利用しました。私の中で最も「外れがなかった」会社です。
良かった点
- 予約から返却まで、問題が発生した記憶がほとんどない
- 車の質が高く、状態の良い車が多い印象
- サービスが安定していて、どの拠点でも一定のクオリティ
正直なデメリット 他社と比べると、やや料金が高い印象があります。ただ、「安心を買う」という意味では納得できる価格差だと思っています。
こんな人におすすめ 多少費用がかかっても、安定したサービスと車の質を重視したい方、ヨーロッパとアメリカ両方で使いたい方(世界的なネットワークがあります)。
National(ナショナル)& Enterprise(エンタープライズ)|頻繁に借りるなら断然こちら!
この2社はグループ会社で、空港カウンターもいつも隣り合っています。ナショナルの担当がいないときはエンタープライズのスタッフが対応してくれるなど、連携がしっかりしています。
私たちはアメリカ滞在中、メインで使っていたのがナショナルです。もともと夫の会社も私が勤めていた会社も、福利厚生でナショナルの会員サービスが使えたのがきっかけでしたが、使い始めてからはその快適さにすっかりハマりました。
最大の魅力:エメラルドクラブ会員サービス
ナショナルの会員プログラム「エメラルドクラブ」が本当に便利でした。
まず、カウンターに寄らずそのまま駐車場へ直行して好きな車を自分で選べます。出口ゲートで免許確認と返却方法の確認だけして、さっと出発できるのが最高に快適でした。空港到着後の手続きがどれだけ楽になるか、使ってみると実感できます。
さらに、7回レンタルすると1日分が無料になる特典があります。ビジネス用途並みの頻度でレンタカーを借りていた私たちには、夢のようなサービスでした(笑)。
使い続けるとエグゼクティブクラスに昇格し、より上位の車種を選べるようになるのも嬉しいポイントでした。
こんな人におすすめ アメリカ旅行の回数が多い方、駐在中など頻繁にレンタカーを借りる方、手続きをできるだけシンプルにしたい方。
まとめ:どの会社を選べばいい?
| Hertz | Avis | National | |
| 初めての方 | ◎ | ○ | ○ |
| 安定・安心重視 | ○ | ◎ | ○ |
| 頻繁に利用する | ○ | ○ | ◎ |
| コスパ重視 | ○ | △ | ○ |
| カスタマーサービス | ◎ | ○ | ○ |
迷ったら、初めての方はHertz、安定重視ならAvis、頻繁に借りるならNationalを選ぶと間違いないと思います。
車種の選び方|アメリカのレンタカーはどのタイプを選ぶべき?
アメリカのレンタカーは、日本よりも車種の選択肢が豊富です。ただし、選び方を間違えると「使いにくい」「荷物が心配」といった問題が出てきます。実際に50州を走り回った経験から、正直にアドバイスします。
小型車(Economy)は避けた方が無難
日本の感覚で「Economy(小型車)」を選ぶのはおすすめしません。アメリカの高速道路では大型ピックアップトラックが猛スピードで走っており、小さい車は周囲からの視認性が低く、風圧で安定性を欠くこともあります。
料金が安いのは魅力ですが、安全性と快適性を考えると、最低でもセダンタイプ以上を選ぶのがおすすめです。
セダンタイプ|コスパと防犯を両立したい方に

大人数でない限り、セダンタイプは非常にバランスの良い選択です。
おすすめの理由 SUVと比べると価格が抑えめで、トランクに荷物がしっかり入り、外から荷物が見えません。これがアメリカのドライブ旅行では非常に重要です。
アメリカで車上荒らし対策は必須です アメリカでは、車内に荷物が見えていると車上荒らしのターゲットになりやすいです。セダンタイプはトランクが独立していて施錠できるため、外から荷物の存在がわかりにくく、防犯面でとても優れています。特に大都市や観光地の駐車場では、この点が大きなメリットになります。
SUV|快適さ・積載量ともにダントツのおすすめ

運転のしやすさ、乗り心地、荷物の積載量、どれをとってもSUVがダントツのおすすめです。着座位置が高く視界が広いので、複雑な高速道路の分岐や周囲の状況が把握しやすく、長距離ドライブでも疲れにくいです。
ただし、車上荒らし対策に一工夫必要 SUVの難点は、後部の荷物置きスペースにカバーがついていないと、リアガラスから荷物が丸見えになってしまうことです。アメリカの駐車場では、これが車上荒らしのリスクになります。
カバー付きのSUVを選べればベストですが、ほとんどの車にはついていないのが現実です。私たちは真っ黒のバスタオルを持参して、荷物の上にかけて外から見えにくくしていました。用心しすぎかもしれませんが、旅行中に荷物を盗まれるよりずっとマシです(笑)。SUVを選ぶ際は、バスタオルや荷物隠し用のシートを1枚持っていくことをおすすめします。
アメリカ車 vs 日本車、どちらを選ぶ?
レンタカーの駐車場には、アメリカ車と日本車が混在しています。せっかくアメリカに来たなら、アメリカ車を体験してみるのも旅の醍醐味のひとつです。
アメリカ車の楽しさと注意点 私たちもシボレー・マリブ、ジープ、フォード・エスケープ、フォード・ブロンコなど、様々なアメリカ車を体験しました。どれも個性があって走っていて楽しかったです。
ただし、正直なデメリットもあります。燃費が日本車と比べてあまり良くないこと、スイッチ類の位置が日本車と違うことが多く、ウィンカーやワイパーを探すのにちょっと手間取ることがあります。とはいえ、その「違い」も含めてアメリカ車の体験として楽しめるなら、ぜひ試してみてください。
ストレスなく運転したいなら日本車がおすすめ 慣れた感覚で運転を楽しみたい場合は、日本車を選ぶのが無難です。トヨタのRAV4や日産のローグは、駐車場にいつも豊富に揃っていて選びやすかったです。実際、私たちもなんだかんだ言って日本車のお世話になることが多かったです(笑)。操作が直感的で、燃費も良く、長距離ドライブでも安心感があります。
車種選びのまとめ
| タイプ | メリット | デメリット | おすすめな人 |
|---|---|---|---|
| 小型車 | 安い | 安全性・快適性が低い | コスパ重視 |
| セダン | コスパ良し・防犯◎ | 乗り心地はSUVより劣る | 2人旅・コスパ重視 |
| SUV | 快適・視界広い・荷物大 | 荷物が見えやすい・やや高い | 長距離・複数人・快適重視 |
選ぶならセダン以上、できればSUV。荷物隠しの工夫を忘れずに。
保険の選び方|初めてでも迷わない、必要な保険だけを賢く選ぶ方法

アメリカのレンタカーで、多くの人が一番戸惑うのが保険の選び方です。種類が多くて複雑に見えますが、「必ず入るもの」と「入らなくていいもの」を整理しておけば、カウンターで慌てずに済みます。
まず知っておきたい:主な保険の種類
CDW/LDW(車両損害補償)
借りた車が損傷した場合に補償してくれる保険です。事故や盗難で車が傷ついたとき、修理費用を負担しなくていいようにするためのものです。
→ 必ず加入することをおすすめします。
SLP/LIS(対人対物賠償責任保険)
事故を起こして相手の車や建物を傷つけたり、相手にケガをさせてしまったときに補償してくれる保険です。
→ 必ず加入することをおすすめします。
ここで特に強調したいのが、補償額は無制限(No Limit)のものを選ぶことです。日本の自動車保険でも対人対物は無制限が基本ですが、アメリカでも同じ考え方が大切です。
アメリカは訴訟社会で、事故の際に想像を超える賠償額を請求されることがあります。補償額に上限があると、上限を超えた分は自己負担になってしまいます。「まさか自分が…」と思うかもしれませんが、万が一に備えて無制限のものを選んでおきましょう。
PAI(人身傷害保険)
事故で自分や同乗者がケガをした場合の医療費を補償する保険です。
→ 海外旅行保険に加入済みであれば、重複するため不要な場合がほとんどです。
PEC(所持品損害補償)
車内の荷物が盗難にあった場合に補償する保険です。
→ クレジットカードや海外旅行保険でカバーされていることが多いため、重複確認が必要です。
私たちのやり方:事前にアプリで保険をつけておく
私たちはナショナルのレンタカーをメインで使っていましたが、保険の手続きはいつもアプリで事前に済ませていました。
必ずつけていたのはCDW/LDW(車両損害補償)とSLP/LIS(対人対物賠償)の無制限の2つです。それ以外の保険は、海外旅行保険やクレジットカードの補償と重複するため加入していませんでした。
カウンターで「保険を追加しますか?」と聞かれたときは、「アプリですでに必要な保険をつけているので、追加は不要です」とはっきり断っていました。
数多くレンタカーを使ってきましたが、幸い保険を使うような事態にはなりませんでした。ただ、いざというときの安心感は間違いなくあります。特に見知らぬ土地でのドライブでは、保険に入っていることで気持ちに余裕が生まれます。ケチらずに入っておくべきだと思います。
カウンターのセールスに注意!
カウンタースタッフは歩合制のことが多く、保険を強くすすめてくることがあります。不要な保険に入らないために、以下の点を覚えておいてください。
重複に注意する クレジットカードや海外旅行保険で補償されている内容と同じ保険に、二重に入る必要はありません。事前に自分のカードや保険の内容を確認しておきましょう。
断るときのひと言
“I already have sufficient coverage. No thank you.” (すでに十分な補償があります。結構です。)
このひと言を覚えておくだけで、カウンターでのやり取りがずっとスムーズになります。
保険選びのまとめ
| 保険の種類 | 必要性 | 理由 |
|---|---|---|
| CDW/LDW(車両損害補償) | ◎ 必ず加入 | 車の損傷リスクをカバー |
| SLP/LIS(対人対物)無制限 | ◎ 必ず加入 | アメリカは訴訟社会。無制限が必須 |
| PAI(人身傷害) | △ 要確認 | 海外旅行保険と重複することが多い |
| PEC(所持品損害) | △ 要確認 | クレジットカードでカバーされることが多い |
シンプルに言うと、「車両損害補償」と「対人対物(無制限)」の2つは必ず入る。それ以外は、持っている保険やカードの内容を確認してから判断する。これだけ覚えておけば大丈夫です。
当日の流れ|カウンターから出発まで、返却時の注意点

出発前にやること
車の状態を記録しておく
日本のレンタカーのように、スタッフと一緒に傷のチェックをすることはほぼありません。ただ、後々「この傷は誰がつけたか」という問題になると困るので、出発前に必ず記録を残しておきましょう。
私たちは毎回、車体の全周とメーター(ガソリン残量・走行距離)の写真をスマホで撮影していました。動画で全周を撮っておくとさらに安心です。
もし出発前に大きな傷を見つけた場合は、面倒でもカウンターに戻ってスタッフに伝えておきましょう。私たちは幸い一度もそういった状況にはなりませんでしたが、記録を残す習慣は大切です。
ナビの設定はUSBケーブルがあると安心
出発前に、Googleマップなどのナビアプリをセットするのがほとんどだと思います。Bluetoothでスマホをカーオーディオにつなごうとすると、うまく接続できなくてなかなか出発できない…ということが私たちも度々ありました。
USBケーブルを1本持参しておくと、接続がスムーズで便利です。 Bluetoothがうまくいかないときもケーブルでつなげばすぐに解決できます。小さいことですが、出発直後にバタバタしないためにぜひ準備しておいてください。
カウンターでよく聞かれること
燃料オプションはどうする?
カウンターで必ず聞かれるのが、燃料オプションの選択です。主に2つの選択肢があります。
① 満タン返し(Full-to-Full) 出発時に満タンの状態で受け取り、返却時も満タンにして返す方法です。使った分だけガソリン代を払う形になるので、基本的に一番お得です。 私たちはいかなる時も満タン返しを選んでいました。
② プリペイド(Pre-paid Fuel) 最初にガソリン代をまとめて支払い、返却時は給油不要で乗り捨てできる方法です。返却時にガソリンが残っていても返金されないため、基本的には割高になります。
ただし、フライトまで時間がない時や、返却直前に給油する余裕がない場合はプリペイドが助かることもあります。 旅のスケジュールに合わせて選んでみてください。
返却時の注意点
給油は早めに、余裕を持って
満タン返しの場合、返却前の給油タイミングがポイントです。私たちはコストコ会員だったので、空港から10マイル程度の範囲にコストコがあればそこで給油していました。なければGoogleマップで空港近くの安いガソリンスタンドを探して給油していました。
そのため、返却時間の1時間前には給油の準備を始めていました。 少し早すぎるくらいがちょうどいいです。
大きな空港では特に注意が必要です。 アトランタのような大規模な空港では、レンタカーの返却場所がわかりにくいことがあります。実際に私たちも迷子になってしまい、さらに空港に隣接したガソリンスタンドの行列に巻き込まれて、返却時間ギリギリになってしまったことがありました(苦笑)。
フライト当日の返却になる場合は、特に余裕を持ったスケジュールを組むことを強くおすすめします。 「もう少し時間があれば…」と後悔しないように、給油と返却にかかる時間を多めに見積もっておきましょう。
返却時の手続き
返却はRental Car Returnの案内に従って進みます。係員がメーターやガソリン残量を確認して、「どうでしたか?」と聞かれて「Good!」と答えれば基本的に完了です。とてもシンプルです。
給油後のレシートは、万が一「ガソリンが入っていなかった」と言われたときの証拠になります。返却が完了するまで捨てずに持っておきましょう。
当日の流れ まとめチェックリスト
出発前
- [ ] 車体全周とメーターの写真・動画を撮影する
- [ ] 大きな傷があればカウンターに報告する
- [ ] USBケーブルでナビを接続する
- [ ] 燃料オプション(満タン返し or プリペイド)を確認する
返却前
- [ ] 返却時間の1時間前には給油準備を開始する
- [ ] 空港近くのガソリンスタンドをGoogleマップで事前確認する
- [ ] 給油後のレシートを保管する
- [ ] Rental Car Returnの案内に従って返却場所へ向かう
まとめ
アメリカでのレンタカーは、事前準備さえしっかりしておけば難しくありません。
準備ができたら、あとはハンドルを握って走り出すだけです。アメリカの広大な景色の中を自分のペースで走る体験は、ツアーでは絶対に味わえない特別なものです。ぜひ楽しんできてください!

